現代陶芸/工芸
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美濃 佐藤和次先生訪問

佐藤先生の工房は多治見インターにほど近い山際のやや高台にあります。丁度窯が焚き終わったところで、戸外には手入れの済んだ織部作品が干してあり、開け放った作業場には梅雨の晴れ間の涼風が吹き抜けていました。

「病気をして、もう作りたいものを焼く事にした。」と仰る先生のちょっとお茶目な笑顔。これまで固辞しておられた茶盌も作り始めたとのこと。織部を深く愛し研究してこられた先生の、土や釉薬に関する深い知識と技術はここにきて茶盌という舞台でも活かされることになりました。
灰立て(はいだて:灰釉をベースに銅をうったもの)の織部は、柔らかく、深く、温かみがある。焼成の際には、土にしみ込みながら流れ、発色します。織部の釉薬は単調に土を覆うものではありません。釉は流れやすいので動きが生まれ、酸化、還元など焼成の状況に応じて窯変が見られます。灰立の場合は、灰の種類により色調が変わり、釉調に微妙な濃淡のムラができて面白い景色が現れます。土との境界に見られるややカセのある風合いが素朴な味わいを加味しています。桃山時代の織部釉は灰6・長石4の調合に銅を5%加えただけのもの。これに比べ現代のものは、安定性を高めるため石灰石が使われます。また、バリウムを加えて青みを増したり、マグネシウムを加え深みを出したり、亜鉛華を加えて黄味をかけたり..様々な織部が作られています。安定性があるということは均一になりやすく、やや面白みにかけるような気もします。鈴木五郎先生同様、佐藤先生も灰立ての織部をお使いです。

また、魯山人の影響を強く受けた簡潔で味わいのある錆絵・ 色絵は美しい四季と自然をテーマに、織部の自由な遊び心で作られた幾何学紋様と共に土味溢れる器を彩っています。
黄瀬戸は釉薬を厚がけしたもので、土による発色ではありませんが、ややマットな感じで明るい黄色が目立っています。釉による黄瀬戸を是とするかどうかは諸説ありますが、安価で安定した作品を提供できることが利点です。




志野は巧みな鉄絵のうえにたっぷりと長石釉を施した作品でよく焼いてあり、全体に艶がでています。完全酸化での焼成で、志野釉に透明感があり描かれた紋様がはっきりと見える「絵志野」とでもいうべき、佐藤先生独特の志野かもしれません。
作家の美濃の土に対する深い理解と愛情が一つ一つの作品に温もりを与えています。がつがつとした野心はないものの、穏やかな暖かみのある器で、和みと安らぎのある作品。今回、経験豊かな佐藤先生だからこそできる織部を紹介したいと思い、灰立の織部をもっと前面に出した総織部と、美濃の「赤楽」とも呼ばれる赤織部の作品はできないかとお尋ねしたところ、「面白いね。9月の会期までには時間があるから、挑戦してみるよ。」仰って戴きました。

夏の終わり頃、また訪問したいと思っています。
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竹内紘三さん、若杉聖子さん訪問
今年最初の作家訪問。雪がチラチラと舞う寒い日でしたが、しっかりとスノータイヤを履き重装備で出発。

シャープな切れ味を持つ作品は、焼き上げ構成してから、割って形を作り出す独特の技法。海外でも注目される作家です。
ふと外に目をやると降りしきる雪!慌ててお暇し、若杉聖子先生のアトリエへ。植物のイメージで作られる繊細な作品は雪のように白く、たおやかな曲線が美しい。このところは小さなパーツでアクセサリーも作っておられ、作品の幅が広がってきました。
市野雅彦先生訪問
市野雅彦さんのアトリエ訪問。
お願いしていた作品ができたと連絡があり、立杭へ。にこやかに出迎えてくださり、ゆっくりとお話をうかがうことができました。
信楽の陶芸の森で制作しておられた巨大な球体の前でパチリ!

次に目に入ったのが根来のような色合いのオブジェ。ハスの花をイメージした物ですが、中は空洞にしてあり思ったほど重くはありません。

展示室に入るとまず目に着いたのがこの作品。

流石にこの大きさは迫力がありました。



さて、お願いしていたお茶碗。
左手は市野雅彦さんらしいデザインの茶碗。高台の削りも土味豊かで力強くて、存在感が有ります。
右は、あかどべと呼ばれる丹波独特の艶やかな色合いと、掌に心地よくおさまる形の丸いお茶碗。


気になっていた大雅窯の由来をお尋ねしてみました。
独立して、地元の陶芸作家の協会に入れてもらおうと思ったが個人名ではなく窯の名前で登録しなければいけないと言われ、それも今日中に考えて明日には連絡するようにとのお達しに、ファンであった阪神タイガースにちなみタイガと命名したと笑っておっしゃっていました。

伊賀訪問
伊賀の谷本景先生を訪問してまいりました。



大変好評だったドイツでの作品展は茶碗や茶入など小さなものと版画を中心に発表なさったのですが、次回は少し大きな作品をとの事で新たな作品の制作に取り掛かっておられました。冬場は作った作品がなかなか乾いてくれないので、今しかないと思い切っての事だそうです。林立する抱えきれない大きさのオブジェにビックリ。それでも乾いてかなり収縮したそうです。

座敷では、大壷や花入を眺めながら御抹茶を一服。「不可思議」と書かれた須田剋太の字に負けない伊賀大壷に感心。

炎天下、薪を割る貴さんを発見。新型の窯で楽を焼いておられるところだとか。全体に灰色がかった色調でしたが、少し赤みを帯びたゆったりとしたお茶碗。そして宝物展にも出しておられた「愛の林檎」。表面の釉薬は溶けてはいるものの、中はまだまだ土のままという「楽」焼です。手にすると、どこか優しい手触り。 かけやすいので、大事に優しく扱って戴けると助かります、との事。

そして、前回伺った時には土台だけだった由子先生の仕事場が着々とできてきていました。以前景先生の仕事場で今は貴さんの作品が並ぶたてものが「作古庵」。そして由子先生のあたらしいアトリエは「ファンタジアン」になるそうです。
帰ろうとして、ふと目に付いたのが光生先生の執筆された伊賀焼の本。古伊賀研究の第一人者でもある光生先生が2009年に出版されたそうです。早速何冊か買い求め、貴重な資料として活用させて戴く事にしました。

貴さんや由子先生のお話も聴かせて戴き、あっという間に三時間!先生の笑顔を目に焼き付け、選ばせて戴いた作品と貴重な本を車に積み込み、とても幸せな気持ちで帰路に着きました。
堀一郎先生訪問

黄瀬戸の窯を焚かれたとうかがい早速訪問させて戴く事にしました。今回は黄瀬戸の他に、唐津風、瀬戸黒など。なかでも黄瀬戸の素晴らしい水指は秀逸。早速嫁入り先も決まりました。
志野を焼く窯に比べて大きさも、焼成日数もコンパクトな窯。コロンとまあるい窯ですが、勾配は結構あると思われ、後ろには長い煙道と、やや低めの煙突。壁を横から支え抑える大きな石。色々な工夫がつまっています。
今回の窯ではありませんが、鼠志野の旅茶碗も戴いて帰る事にしました。
松下高文ガラス展開催

今日から、松下高文ガラス展ー風景の記憶ーが始まります。小さなモチーフを巻き取って作られた吹きガラスは、微妙に揺らぎのある景色が楽しい。
グラスはまるで、手の中の小さな花園。華やかな色彩が会場に溢れています。
野点 at 篠山 ジョン・ディックス

ジョン・ディックス先生の窯焚きもあと一日。手作りのお菓子やケーキを持ち寄って、野点パーティ。
窯から引出された炎をあげる器が、見る間に色を変え、変化していく様にはいつも感動する。

すでに七月の個展に出して戴く作品はある程度できてはいるのだけれど、なかなかコンディションも良く、いっそう良い作品ができてくると思われます。良い家族と、良い仲間に恵まれて、幸せ色の陶器ができそうです。
植葉香澄作品
植葉香澄ドラゴンブーツとアニマルブーツ。それにスカルの蓋物。
五月には心斎橋でご主人のデレック・ラーセンさんとの二人展を予定しています。来週、ラーセン氏の窯を訪問予定。いよいよ窯焚き。楽しみです!
鯉江良二先生を訪問
鯉江先生にまた箱書の依頼。いいよ!とお気に入りの硯箱を取り出して書いてくださった。
先生はとてもご機嫌。話が進み、お酒が進む。
「美味しいんだよ!イギリスでは毎日一本空けてさ、天井から垂らした紐に結わえてたら一ヶ月経って帰る頃には、訪ねてきた知人が、お前、何やってんだよって呆れちゃって!」
といういわくのあるスコッチがこれ。

辺りに山積みの宝物でまた話が盛り上がる。

木の皮に描かれた文字や、何とも楽しい人物画に目が釘付け。面白い。色々なエピソードを聴かせて戴き、ワイワイ騒いでいたら、あっという間に時間は過ぎて、京都に戻った時には日付が変わっておりました。
星野玄さん、稲葉周子さん訪問
雪の残る比良の山並みを観ながら、琵琶湖沿いに走り、作家のアトリエを訪れました。広々とした空間に光と風の通るリビングでインタビュー。星野さんの磁土の持つしなやかで凛とした爽やかな素材感と、稲葉さんのゆったりとした丸みが心地よい温かな器が、良いハーモニー。今度のDuo Showが楽しみです。
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